プロ塾講師の勉強計画の立て方(生徒、保護者、新人家庭教師向け)
ども、所長です!
最近はtwitterや、peingの受験コミュニティ、スタディプラスの勉強法コミュニティにて、割と頻繁に勉強の質問に答えています。
shukaijo.hatenablog.com
その中でも多いのが、
「A(という科目)が苦手です。効率の良い勉強法を教えてください。」
「Bが苦手です。おすすめの参考書教えてください。」
以前、こういったSNS上で、勉強法を質問するときのコツを少し紹介したんですけど、(こちら↓)
shukaijo.hatenablog.com
今回は私たち個別指導の塾講師や家庭教師の皆さんが何をもとに勉強の計画を立てているのか、紹介したいと思います。
目標の数値設定
まず目標の設定をしなければなりません。
「偏差値~~の高校に受かりたい」
「国立大の~~学部に受かりたい」
「センター試験で~~点取りたい」
「平均内申を~~まで上げたい」
「テストで赤点を回避したい」
などなど、生徒によって様々な目標が設定されます。
「とにかく賢くなりたい」とか、「勉強ができるようになりたい」というのは雑な目標ですから、基本的にはこれで計画を立てることは難しいです。
「記憶力がよくなりたい」とか「楽して賢くなる方法」とかそういったものも目標が雑すぎます。
大事なのは数値目標です。
先生が慣れていれば慣れているほど数値目標が大事であることを理解されているはずです。
これを読んでくださっている生徒の皆さん、数値目標はどうですか?
保護者の皆さん、お子さんは数値目標を立てていますか?
偏差値、学校の順位、テストの点数、内申、総勉強時間、
なんでも結構です。
まずは数値目標を設定することがスタートです。
現状の学力の把握
次に行うのは現状の把握です。
できれば、最近受けた模試の結果などがあるといいですね。
勉強をこれから本腰入れてやっていこうという中学生なんかは模試なんか受けたことがないということも多いと思います。
そういう場合わたしは在籍している中学、高校の進学実績とその生徒の順位を見比べてみます。
進学実績は大抵の学校で公表されています。
オンライン上でも簡単に調べられることが多いので調べてみてください。
出てこなければ、進路指導の係まで問い合わせれば一発で資料を見せてくれます。
上から~~番以内くらいに入っていたら~~大学、~~高校に進学できるくらいの能力なんだなということが分かります。
もちろんイレギュラーはありますから、極端に上の方の成績の生徒や極端に下の方の成績を取っている生徒は、進学実績には当てはまらない場合もありますから多少注意は必要です。
現状を知る上でも大事なのはやはり数字です。
上から何番目とか、偏差値が何とか、数字をもとにして計画を立てないと無駄なことをしてしまうことがほとんどです。
プロであれば、一度個別に授業をしてしまえば、ある程度その生徒の実力をはかることはできますが、それでも模試や学校のテストなどは参考にします。
ここまでで、目標と現状の差が分かることになります。
これまでの勉強遍歴
次に重要なのはこれまでどのように勉強してきたかです。
一言で「偏差値を50から55に上げたい」と言われても、その情報だけではそのタスクの難易度が全く分かりません。
なぜなら、これまで毎日10時間勉強してきてどうにか偏差値50まで上げた生徒と、これまで全く勉強らしい勉強をせずに偏差値50の生徒ではこれからやるべきことが違うからです。
勉強体力
まず、平日、休日のそれぞれの勉強時間はどれくらいなのか。
これは勉強の体力がどれくらいあるかを知るために必要な情報です。
普段から勉強してきている生徒は最初からある程度課題を設定することができますが、
そうではない生徒だと、最初からガンガン宿題を設定してしまうとモチベーションの低下しか招きません。
それから、科目ごとの勉強のバランスを見るためにも必ずどれくらい勉強体力がありそうかという情報は必要になります。
一科目だけで受かる受験はほとんどありませんので。
塾?家庭教師?独学?
塾や家庭教師などで教わってきた経験がどうなのかというのも重要です。
良い先生に指導されてきていて、正しい勉強をしてはいるが、勉強時間が短いという生徒であれば、勉強時間の方をメインに指導しなければなりませんし、
あまり良くない先生のもとで教わった生徒であれば、抜けている個所をチェックするところから始めなければならないことも多いです。
集団でやってきたのか個別でやってきたのか、はたまた独学でやってきたのか、も大きな要素の一つです。
集団であれば必然的にこれまで使ってきたテキストのレベルが合っていない可能性が高いですし、
個別であれば、アタリの先生とハズレの先生の差が激しいですし、
独学であれば、勉強方法を大きく間違っている可能性もあります。
ですから、こういった情報も重要なんです。
テキストのレベル
使ってきたテキストのレベルは適切かどうか。
特に集団授業の塾に通っていたり、独学で勉強していたりする場合はテキストのレベルが適切でないことも多いです。
難しすぎるテキストを使っていないか、簡単すぎるテキストを使っていないか、正直このあたりは素人にはほとんど判断できないと思っていただくのが無難です。
独学の場合、ほとんどの場合間違ったテキストを使っています。(全科目とは言いませんが、部分的には必ず)
少なくとも、間違ったとは言わないまでもより適切なものがあるのにも関わらず、それを選択できていない可能性は100%と言い切れます。
私も失敗をした経験があります。(こちらを参考にどうぞ↓)
shukaijo.hatenablog.com
スタディプラスの独学勢やら、その他peingなどで質問を受け付けた生徒、そして、塾で実際に無料体験などの初回授業を担当した生徒での経験上間違いないです。
こういう事情も考えて私は学習相談を行っています。
興味本位でも相談してくださればほとんどの場合、勉強のスタイルがテキストも含めて改善されるんですけど、まだまだ私の広報能力が低いようです。
ぜひ、テキスト選びだけでもプロに一度頼んでみてください。
ペース配分
次は目標の時期と現状の学力を考えて、ペース配分することです。
受験は「間に合うか間に合わないか」が基本になっているゲームだと割り切ってしまうことができます。
「受かるか受からないか」という基準だけでいくとほとんどの方が「たとえ東大であれ受かります」。
ただし、「現役で」という言葉がつくとかなり難しくなりますから、基本はやはり「間に合うか間に合わないか」です。
参考書が決定し、あとはやるだけと思っていても、ペース配分がよろしくなければそれだけで間に合わなくなります。
ペース配分の中には以下のようなものがあります。
- 1時間あたりの学習ペース
- 1日あたりの学習ペース
- 1週間あたりの学習ペース
- 1か月あたりの学習ペース
1時間あたり
まず「1時間あたりの学習ペース」ですが、これは自分の勉強のスピードを知っているかどうかという意味だと思ってください。
学習のスピードを知らないとどれくらいの量の宿題が適切なのか、どれくらいの勉強時間が適切なのか判断できません。
ですから、私は指導するときに必ず宿題にかかった時間を聞くようにしています。
1日あたり
次に1日あたりの学習ペースです。
これは平日だったら、総合の勉強時間は何時間取れて、各科目に何時間ずつ使うのか、
また休日だったらどうか、という「科目の時間配分」と「生活のリズム」を考えなければならないということを意味しています。
実際、科目の時間配分はかなり難しく、これもプロでない限り、受験までの最短ルートを示すことはできないと思っておくのが無難です。
大抵、得意科目の時間が長くなったりしています。
1科目の中でも、たとえば英語であれば、単語、文法、長文、作文、リスニング、と様々なことを勉強しなければなりませんから、
そこまで配分を考えなければなりません。
生活のリズムというのも大事です。
部活がある子は部活が終わるのが何時で、ごはんと風呂が何時だから、何時間勉強したら、何時間寝られることになるな、と細かく考えていく必要があります。
3時間しか寝なくても大丈夫な生徒もいれば7時間以上寝ないと活動できない生徒もいますから、その辺まで考慮して計画を立てなければなりません。
1週間あたり
そして「1週間あたりの勉強のペース」です。
1週間あると、学校の時間割の関係だとか、部活の練習メニューの関係だとかで、
勉強の捗る曜日とそうでない曜日も出てくるはずです。
塾に通っている人は通塾の日とそうでない日なども同じです。
その辺を考慮した勉強スタイルを計画できているか見直す必要があります。
計画は1週間以内で調整して、あまり勉強できなかった日があれば、1週間の中で取り戻すように習慣にしておくといいですね。
特に、1週間でギリギリまで勉強を詰めて計画する方が時々いますけど、1週間もあれば大抵の計画は崩れますので、
1週間に1日ないし、半日は計画通りいかなかったときの予備日程を作っておくようにしておくのが大事です。
1か月
最後に1か月あたりの勉強のペースですが、
1か月あると、ほとんどの場合、「テスト」「模試」「学校行事」「家庭の用事」などが入って来るものです。
ある程度はそれも見越して計画を立てておかないと破綻します。
よくあるのは、
「普段の勉強のペースを乱したくないから、模試の復習は後回しにする」
とかですかね。
これは本当によくないパターンです。
浪人生の初回担当のときには本当によくみかけます。
私もそうでしたけど。。。
学校のテストで、予定が崩れるようならそもそもの予定が正しくないわけですから、そこまで踏まえて、
参考書なり問題集なりのペースを決めてやる必要があります。
私が指導する生徒の100%が定期テスト付近では宿題の達成率が下がるので、それも見越して年間の大まかな予定を立てたりもします。
まとめ
プロの個別指導の塾講師がどのように計画を立てているか、生徒や保護者の方の参考になれば幸いです。
また、これからアルバイトなどで、家庭教師をなさる方、ぜひ参考にしていただきたいなと思います。
保護者の方、そして新人の講師の方向けには、授業を受けている時間よりも自習している時間の方が大事であるということを改めて意識してほしいと思います。
そのためには計画を立ててもらえる先生が必要なことがほとんどです。
今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。
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それではまた、所長でした!
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