勉強とセルフハンディキャップ【継続することの重要性】
ども、所長です!
みなさん、セルフハンディキャップという言葉をご存知でしょうか?
人間の自己防衛本能の1つですが、これは子どもが成績を伸ばしたい、というタイミングで都合よく邪魔をしてくれる存在なんです。
セルフハンディキャップの説明
セルフハンディキャップの定義
まずは言葉自体を説明しましょう。
「セルフ」というのは自分自身のこと、「ハンディキャップ」というのは困難のことです。
つまり、セルフハンディキャップというのは「自分で自分を困難な状況におとしめる」ことです。
セルフハンディキャップの例
セルフハンディキャップの例は色々ありますが、こんな経験はないですかね?
「テスト勉強の前にまず机や部屋の掃除をする」
「大事な試合になると必ず遅刻してしまう」
まず勉強から始めればいいのに、掃除を始めてあえて勉強時間を減らしてしまう。
早めに会場に着けばいいものを遅刻して準備の時間を減らしてしまう。
そうすることで「時間が足りなかったから失敗した」という言い訳を作ることができます。
自己防衛本能というのはそういうことです。
そしてセルフハンディキャップの本質は無意識のうちにその行動をとってしまっているというところにあります。
勉強への悪影響
セルフハンディキャップは勉強にも大いに影響してきます。テスト勉強前の掃除くらいなら易しいものですが、こんな風に感じるお子さんもいるんです。
「勉強して成績が伸びなかったら恥ずかしいから勉強したくない」
そして厄介なのが無意識であるということです。
「勉強したくない理由」を時間をかけてよくよく問い詰めてみると、ここにたどり着くことは皆さんが思っているより多いと私は肌感で知っています。
ただただ面倒だから、勉強をやらないだけじゃないんです。
「私全然勉強してない」っていうのは日本人ならずっと昔から世代に関わらずよくテスト前に聞く言葉ですよね。
そしてこれを謙虚ととるのか、セルフハンディキャップととるのかは実は難しいところではないかと思っています。
そしてその「私全然勉強してない」の延長に本当に勉強をしていない子どもがいるのも事実なんです。
このような子どもは「成功体験の不足」と「失敗体験の不足」、そして「年単位での継続行動の不足」という共通項があると私は考えています。
共通項
成功体験の不足
勉強に限らず成功体験を多く持つ子どもは、案ずるより産むが易し、というのを経験的に知っています。
サッカーが上手くなりたかったら、暇なときに少しでもリフティングをすればいい事を知っている。
ダイエットしたければ、とにかくまずは走ること、と知っている。
これは子どもだろうが大人だろうが大きなアドバンテージです。
私が勉強の指導をするときは、漢字テストなり、計算テストなり、英語の語彙のテストなり、簡単なテストなんかで、とにかく勉強してみれば成長する感覚を養ってもらうようにしています。
失敗体験の不足
失敗体験で重要なのは「世間は君が思ってるより君に興味を持ってない」ことを知ることだと思います。例えば
「前髪をちょっと切りすぎちゃったかも…」
は意外と本人以外は気にしていないものなんです。
それと同じ理屈が勉強でも成り立つことを子どもは知らない場合が多いです。Aさんが10時間勉強しても50点しか取れなかったことをBさんもCさんも興味はないんです。
ただこれを指導に取り入れるのはかなり難しいですね。
私はひとまずはっきり「周りは君に関心はない」と話すようにしてますけど、どれくらい効果があるのか分からないですね。
良い方法知ってる方いらっしゃったらぜひ教えてください。
もちろん負け慣れてしまうのは良くないですから、適度に難しい模試を受けさせてみるというのはよくやっています。
年単位での継続行動の不足
最後に「継続」についてですが、これに関しては説明することは非常に難しいです。
私も明確に説明できませんが、1つ言えるのは成功体験も失敗体験も不足している子どもは必ず「年単位で何かを続けたこと」がないです。
たかだか数100程度の生徒しかこれまで見てませんから、サンプル数が少ないのは事実ですが、相関はあると思っています。
年単位というのはかなり大雑把な見積もりですけど、2000〜3000時間程度は何かを続けることが必要かなと思っています。
(10000時間の法則とはちょっと違いますし、この時間について何か研究してる人いませんかね?)
例えば、ゼロの状態から始めても部活を毎日3時間ずつ365日3年間やれば3000時間を超えます。
私の肌感だとこれくらい何かを継続してやってきた子どもは受験に必要な成功体験も失敗体験も稼いでいますね。
さらに言うと、部活だろうがスポーツ少年団だろうが、ピアノ教室だろうが、なんでも良いんですけど、少なくとも参加不参加を自ら選んで続けることが重要ですね。
つまり、やらされるという受け身では意味がありません。上達するために作戦を考えて、トライして、を年単位でやるのが大事です。
勉強の成績も習い事の成績も出ないんだから、もう習い事はやめさせる、というのもこの理由で躊躇するのならしっかり考えるべきかなと思います。
1年も続けないうちに点々と習い事を変えている子どもは大抵成長が早い段階で止まってしまうか、モチベーションが最初からずっと上がらないままかなり時間を食ってしまうか、
というのが今まで私の経験してきた生徒のパターンです。
まとめ
今回はここまでです。
深層心理として「勉強しても伸びなかったら恥ずかしいから勉強したくない」というセルフハンディキャップは「継続」などの体験が不足していることが多いという内容でした。
いかがでしたでしょう?ご感想ご意見お待ちしてます。
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それではまた、所長でした!
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